判断資料

周辺情報レイヤー:B+D案で進める

物件を見ながら、災害リスク・地盤・学区などの周辺情報を同じ地図で確認できるようにする。データは自社で持たず、国の公式配信を重ねるのが基本。この1ページで、載せる情報、対象地域、画面での見え方、時間のイメージを確認する。

B|国の公式タイルを重ねる(基本)

防災(洪水・土砂・津波・高潮)と地盤・地形は、国が配信する地図画像をそのまま重ねる。更新は国側で行われ、画面にも自動で反映される。

D|押して詳細を見たい情報だけ追加

学区・用途地域など、面を押して学校名や指定内容を出したい情報だけ、国の「不動産情報ライブラリ」のデータを自社サーバ経由で表示する。

判断いただきたいこと
  1. 段階1(防災の4項目)から始めてよいか。
  2. 下の候補一覧の中で、入れたい情報・不要な情報はどれか。
  3. 対象エリアは下の12市町でよいか。
  4. 会員限定にするか、誰でも見られるようにするか。

対象地域

以下の12市町を対象にする。国の公式タイル(B)も不動産情報ライブラリ(D)も全国を対象にした配信のため、12市町で同じ方式を使える。青く塗られた範囲が対象。

画面での表示イメージ

会員画面を基準にした操作モック。「周辺情報」を押して、チェックを入れると地図上の重なり方を確認できる。上部の切替で物件を探す/物件詳細、PC/スマホを見比べられる。色・位置・物件情報はダミーで、実データではない。実際のモックは、さらに精度を上げて作る。

B+D案の候補一覧(全部)と使える根拠

B+D案で表示できる候補をすべて並べた。Bの「使える」は、公式の利用条件で会社サイトでの表示が認められ、2026年10月27日に対象12市町の範囲で実際にデータが返ることを確認したもの。Dの「申請後に使える」は、利用条件で認められていることを確認したもの(データの中身はAPIキーの発行後に確認する)。段階が空欄の行は、入れるかどうかを選べる追加候補。どの項目も、データが空白の場所を「安全」とは表示しない。

共通の利用条件(根拠)

B|ハザードマップポータル

  • 商用・非商用を問わず利用可。URLからリアルタイムに読み込んで、Webサイト・アプリで使える(オープンデータ配信)
  • 出典の表示が必要。加工した場合はその旨も表示(利用規約)
  • 重要事項説明には使えない(同上)

B|地理院タイル

D|不動産情報ライブラリ

  • 利用申請をしてAPIキーを受け取る。ブラウザから直接は呼べないため、自社サーバ経由で表示(APIマニュアル)
  • 無償。クレジットの表示が必要。予告なく停止されることがある。重要事項説明には使えない(利用規約)
  • 元データが国土数値情報の項目は、データごとの条件も確認する(国土数値情報の利用規約)

B|国のハザードマップ(ハザードマップポータルの公式タイル)

配信されている12種類すべて。根拠:ハザードマップポータル オープンデータ配信

段階項目使えるか補足
段階0物件詳細から国の「重ねるハザードマップ」を開くリンク使えるリンクだけなので申請不要(重ねるハザードマップ)
段階1洪水浸水想定区域(想定最大規模)使える初回の防災4項目
段階1土砂災害警戒区域(土石流・急傾斜地の崩壊・地すべり)使える初回の防災4項目。神奈川県が定める利用条件への同意が前提
段階1津波浸水想定使える初回の防災4項目
段階1高潮浸水想定区域使える初回の防災4項目
洪水浸水想定区域(計画規模)使える想定最大規模より頻度の高い雨の想定
浸水継続時間(想定最大規模)使える水が引くまでの時間
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)使える川があふれて家が流される恐れのある区域
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)使える川岸が削られて家が倒れる恐れのある区域
内水(雨水出水)浸水想定区域一部のみ公開を許可した市町の分だけ配信。対象地域では一部しかないため、初回には入れない
雪崩危険箇所対象外対象地域にデータなし

B|国土地理院の地図(地理院タイル)

地盤・地形・避難に関わるものをすべて。根拠:地理院タイル一覧

段階項目使えるか補足
段階2土地条件図使える土地のなりたち(台地・低地・盛土など)
段階2明治期の低湿地使える昔は田んぼや湿地だった場所
段階2色別標高図使える土地の高さを色で表示
段階2活断層図(都市圏活断層図)使える
段階2地形分類(自然地形・人工地形、押すと地形の種類を表示)使える国の「提供実験」のため、仕様の変更や提供の終了があり得る(提供実験の説明)
段階2指定緊急避難場所(災害の種類別)条件付き市町が指定した情報。最新でない場合があるため、市町への確認が必要(国土地理院の説明)
段階2指定避難所(一般・福祉)条件付き同上
段階2シームレス地質図(産総研)要照会産総研の規約に従う。改変禁止の条件があるため、会社サイトで重ねてよいか照会する(産総研の利用規約)
段階2表層地盤の揺れやすさ(防災科研 J-SHIS)要照会地理院タイルではなく防災科研の配信。商用サイトで重ねてよいか照会する(J-SHIS)
治水地形分類図使える川沿いの地形(旧河道・氾濫平野など)
陰影起伏図使える地形の凹凸を陰影で表示
自然災害伝承碑条件付き写真を使うときは規約と市町の確認が必要(国土地理院の説明)
災害履歴図・明治期の土地利用(土地分類基本調査)一部のみ調査した範囲だけ表示される。国土調査の規約に従う(土地分類基本調査)
地すべり地形分布図(防災科研)対象外関東地方の中央部は対象外。対象地域でデータが返らなかった
火山の地図(火山基本図・火山土地条件図など)対象外対象12市町に該当する火山がない

D|不動産情報ライブラリ(押すと詳細が出る情報)

公開されているAPI 35種類すべて。根拠:不動産情報ライブラリ APIマニュアル。全項目に、利用申請・自社サーバ経由での表示・クレジットの表示が必要。

段階項目使えるか補足
段階3物件詳細に確定した学区と学校の位置を表示使えるCRMにある公式な学区判定を表示する(Dではなく自社データ)。地図の面より優先する
段階3小学校区・中学校区(参考)申請後に使える元データは国土数値情報の2023年度版。境界が粗いため参考扱い。対象12市町はすべて「オープンデータ公開・特記条件なし」(市区町村別の利用条件表で確認。県内で商用利用不可は湯河原町のみ)。データの説明:小学校区・中学校区
段階3用途地域申請後に使える都市計画決定のデータ
液状化の発生傾向図申請後に使える地形から見た液状化のしやすさ
大規模盛土造成地マップ申請後に使える谷や斜面を大きく盛土した造成地
災害危険区域・急傾斜地崩壊危険区域・地すべり防止地区申請後に使える法令で指定された区域
災害履歴(国土調査)申請後に使える過去の災害の記録
都市計画区域・区域区分(市街化区域・調整区域)申請後に使える
防火・準防火地域、地区計画、高度利用地区、立地適正化計画、都市計画道路申請後に使える都市計画決定のデータ。重要事項説明には使えない旨を表示
学校・保育園・幼稚園等申請後に使える施設の位置
医療機関・福祉施設・図書館・市区町村役場や集会施設申請後に使える施設の位置
駅別乗降客数申請後に使える
自然公園地域申請後に使える
人口集中地区・将来推計人口(250mメッシュ)申請後に使えるエリアの将来性の参考
地価公示・地価調査の地点申請後に使える公的な地価の地点
不動産の取引価格・成約価格(地点・一覧)、鑑定評価書申請後に使える物件の価格と並べると誤解を招きやすいため、載せるかは慎重に判断
洪水・高潮・津波・土砂災害、指定緊急避難場所Bで表示同じ情報をBで出すため、Dでは使わない(版や形が違うものを並べない)
都道府県内の市区町村一覧対象外地図に表示する情報ではない

時間のイメージ

何をどれだけ入れるかで変わる。日数は実装に加えて、レビュー・開発環境での確認・本番確認を含む概算。外部費用は発生しない(地図は既存の契約内、国のデータは無償)。

段階内容作業の単位日数の目安
段階0国のハザードマップへのリンク10.5日
段階1表示の仕組み+防災4項目(物件を探す・物件詳細)44〜6日
段階2地盤・地形・避難所43〜5日
段階3学区・用途地域と物件詳細の学区表示35〜8日
出来上がり後の見た目・操作の手直し(2割)2〜32.5〜4日
全部入れた場合14〜1515〜24日
最小構成(段階0〜1+手直し)65〜8日

情報を増やすほど画面が複雑になり、スマホでの表示速度にも影響しやすい。公開後の細かな調整まで含めると、全体で30単位程度まで増える可能性がある。まずは段階1までを先に仕上げる。

国のデータを自社で加工して配信する案(C)を採らない理由

B+D案のリスクと対策

リスク対策
国のサーバが止まると表示できない項目ごとに「表示できません」と出す。設定ひとつで全体を止められるようにする
BとDで見た目がそろわないDの配色をBに近づけ、凡例を同じ場所に並べる
拡大すると縁が粗くなる項目がある表示できる拡大率の上限を項目ごとに決める
学区の面と、物件詳細の学区が食い違うことがある物件詳細の学区(CRMの判定)を優先し、面は参考と明記する
閲覧している地域の情報が国のサーバへ送られる(物件の情報は送られない)プライバシーポリシーの外部送信先に追記する

開発とは別に必要な作業